『「先週も泣きました」 うつ病と闘うチョン・インジがつかんだ特別な1勝』



全米女子プロゴルフ選手権

最後にメジャーで勝ったのは6年前。ツアー優勝からも4年近く遠ざかっている。チョン・インジ(韓国)の道のりは過酷だった。後続に3打差の単独首位から出るも、前半ハーフで4ボギー「40」と崩れ、トップの座をレキシー・トンプソンに明け渡した。

「プレッシャーをコントロールできなかった」。待望の初バーディは後半11番(パー5)。16番(パー5)のバーディでトンプソンを捉え、続く17番で相手が3パットボギーをたたいた場面は見ていなかったという。「ほかの選手のプレーは考えず、このゴルフ場で自分との勝負だと思っていたから。それに、私もプレーヤー。誰かがショートパットを外す瞬間を見ると、心が痛むんです」。最終18番はフェアウェイに運んだティショットが打球跡(ディボット跡)に入る不運も乗り越え、タフな尾根越えのロングパットを寄せて勝ち切った。

優勝の瞬間にこぼれた涙。昨年3月「キア・クラシック」の会場で過去数年にわたってうつ病と闘ってきたことを明かした。2015年に初出場の「全米女子オープン」で初優勝を飾って始まった米ツアーでの華々しいキャリア。その裏で苦しみを味わった。スランプに陥ったときには「もう引退した方がいい」と、心ない声にさらされることもあったと振り返る。

メンタルコーチ、米国では“ご近所さん”のキム・セヨン(韓国)やミンジー・リー(オーストラリア)らの支えもあって状況は好転していったが、自分と向き合う日々は続いている。

「実は先週、姉に相談したときにも泣いたんです。米国で戦うゴールが見えないことがしんどかった」。しかし、姉の言葉で前向きになれた。「ゴルフをやめればいいんだよ。ゴルフも大事かもしれないけど、あなたはかけがえのない存在なんだから」。そう言われて、まだやめたくないと思っている自分に気が付いた。胸の中に闘志が宿っていることを感じ、モチベーションが湧きあがった。

「この勝利は本当に特別なもの。私を信じ、見捨てずにいてくれたみんなには、どんなにありがとうを言っても足りないです」。どん底からはい上がり、たどり着いた頂上の景色がうれし涙でにじんだ。(メリーランド州ベセスダ/亀山泰宏)

(出典 GOD)




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