『“慎重派”から“攻撃型”へと大変貌 岩井千怜のゴルフスタイルを変えた一つの転機』



NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 初日

“岩井ツインズ”として注目を集め出したアマチュア時代には、自らの性格を「慎重」と話していた岩井千怜(ちさと)。しかしプロに転向し、そのスタイルも大きく変貌したようだ。


直近の3試合の成績を見ると11位タイ、10位タイ、9位タイ。2試合連続でトップ10入りと上昇気流に乗るなか軽井沢に入った。そして、ここでも2週前の「楽天スーパーレディース」第3ラウンドで記録した自己ベストスコアの「66」に並ぶ6アンダーをマーク。首位と1打差の2位タイで初日を終えた。「グリーンが止まるので、ピンまでの残り距離をしっかり打てたことがよかった」。ためらうことなくクラブを振り切れているのが、好調の要因だ。

「以前は、怖さを感じて振り切れない。思い切りのいいゴルフができていなかった。自信がなかった」。昨年6月の最終プロテストに合格し、すぐに下部のステップ・アップ・ツアーで初優勝を挙げたが、その頃の自分は“慎重”すぎたのだという。そこからの変貌の転機は90位に終わり、今季前半戦の出場権を逃した昨年末のQT。がっくりと肩を落とし、「これじゃいかんな」という思いがゴルフにも影響を及ぼした。

推薦なども駆使して第1回リランキングを突破し、後半戦で活躍を―。こんな青写真を描き、実際にリランキング33位で夏場の出場権につないでいる。この日のラウンド後の会見では「怖がらない」、「逃げない」という言葉を繰り返し強調。プロ入り前までは姉の明愛(あきえ)が「攻撃的」で、自分は「慎重派」と話していたこともあったが、今は姉同様にピンをデッドに狙う姿が印象的な選手になった。

「ドライバーの飛距離も伸びて、パー5のセカンドが狙えたり、パー4のセカンドもあまり距離が残らないシチュエーションが増えた。刻むより狙うゴルフになった」。この日も実際に16番パー5で、ドライバーを振り切り、残り221ヤードの2打目も5番ウッドを強振。池越えのプレッシャーがかかる場面でも逃げずに2オンに成功すると、15メートルからきっちり2パットでバーディを奪取した。これまでなら“刻んで3打目勝負”。これが定石だったはずだが、場面場面で変化を感じとることができる。

トップは7アンダーの石井理緒。例年伸ばし合いとなる大会は、今年もその様相を呈している。とにかくバーディを獲り続ける。それ以外に優勝の道はない。「(楽天の最終日最終組で一緒に回った)稲見(萌寧)さんも、勝(みなみ)さんも、怖がらずにバーディを獲るゴルフをしている。私も逃げてはいられないなって。攻めるゴルフができています」。6つのバーディはもちろん、ボギーフリーも光っている。残り2日間も打ち合い上等。ひたすらにピンを狙い続けていく。(文・間宮輝憲)

<出典:ゴルフ情報ALBA.Net>




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