オリンピックにはあるのになぜ？「パラリンピック」でゴルフが実現しない一筋縄ではいかない事情 : ゴルフ情報まとめてみた

オリンピックにはあるのに、なぜパラリンピックにはゴルフがないのか？

　現在開催中のパリパラリンピックでは、多くのパラアスリートたちが素晴らしいプレーを見せています。しかし、残念ながらゴルフ競技は行われていません。オリンピックではゴルフが正式種目として採用されているのに、なぜパラリンピックでは実現しないのでしょうか？。

　その理由の一つに、アメリカとヨーロッパでの競技方法の違いがあります。日本障害者ゴルフ協会（DGA）の松田治子代表によれば、パラリンピック種目として採用されるためには、国際ゴルフ連盟（IGF）主催の世界選手権を開催する必要がありますが、競技方法の違いが障壁となっているのです。また、五大陸全体での競技人口が少ないことや、女性プレーヤーの割合が少ないことも課題となっています。

　さらに、IGFはオリンピックのゴルフ競技に注力しており、パラリンピックのゴルフ競技にまで手が回らないという現実もあります。日本ゴルフ協会（JGA）も障害者ゴルフに関心を持っていますが、組織としての人的余裕がないため、十分なサポートができていないのが現状です。

　トップアスリートの活躍がスポーツの普及に大きく貢献することは間違いありませんが、参入のハードルを下げ、裾野を広げることも重要です。パラリンピック種目として採用されるための努力と同時に、競技人口を増やすための取り組みが求められています。スポーツの持つ力を最大限に生かし、人々に自信と笑顔を届けるために、さまざまな方向からの努力が必要とされています。