“10億円選手”も正念場　生き残りをかけた第2回リランキング、圏外にいるのは？ : ゴルフ情報まとめてみた

　今週の国内女子ツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」が終了すると、第2回リランキングが行われます。後半戦の出場権を獲得するため、当落線上の選手たちにとって宮城大会は重要な試合となります。

　リランキングは、シード権を持たない選手を対象とした制度で、シーズン途中にメルセデス・ランキングに基づいて出場優先順位が入れ替わる仕組みです。第1回リランキングで下位に終わった選手でも、第2回で上位に入れば後半戦の出場が可能となります。

　「日本女子オープン」「JLPGAツアー選手権リコー杯」の国内メジャー2試合と日米ツアー共催「TOTOジャパンクラシック」を除いた後半戦6試合すべてに出場するには、リランキング30位前後が目安とされています。ボーダーラインで競り合う選手たちに注目してみましょう。

　30位台で特に目立つのは、33位につける45歳のベテラン、李知姫（韓国）です。ツアー通算23勝、生涯獲得賞金は12億5621万3590円（4位）を誇る彼女ですが、近年は苦戦しています。

　2022年には20シーズン保持していたシード権を失い、昨季は下部のステップ・アップ・ツアーにも参戦。今年は23試合に出場し、予選落ちが14回。トップ10入りは0回と、なかなか結果を出せていません。シード返り咲きのチャンスをつかむためにも、安全圏に浮上したいところです。

　40位につけるのは、ママさんゴルファーとして奮闘する横峯さくらです。2021年2月に第一子を出産し、わずか4カ月でツアーに復帰。“ママさんV”を目指して戦っています。

　ツアー通算23勝、生涯獲得賞金は10億7410万6638円（7位）を誇る横峯ですが、近年は結果を残せていません。2022年にはトップ10入りを2度記録しましたが、ここ2シーズンは0回。今年の春先には自己ワーストの10試合連続予選落ちを経験しました。

　「メンタルはかなりやられました。心が折れそうで、もうやめようと考えたこともある」と語るほどメンタルが削られた期間でしたが、久々に予選を通過してからはコンスタントに決勝進出。「ニチレイレディス」では14位に入りました。

　目標とする永久シードまであと7勝。その足がかりとして、まずはシード復帰を目指します。宮城大会は直近3年こそ予選落ちですが、優勝を挙げた2005年から09年までの5年間でトップ5入り4回を記録しており、決して悪いイメージはありません。大逆転での後半戦出場権獲得を狙います。

　その他、“セクシー・クイーン”ことアン・シネ（43位、韓国）、ルーキーの稲垣那奈子（52位）と與語優奈（53位）、QTランキング2位の小倉彩愛（73位）らが圏外から浮上を図ります。果たして大どんでん返しはあるのでしょうか。熱戦の火ぶたが切られます。