米ツアー見聞録—トランプ大統領再選とゴルフ界の未来

 世界中が注目した米大統領選でドナルド・トランプ氏が圧勝し、「ゴルフ界の内戦が終了に向かうのでは」という楽観的な声が上がっています。サウジアラビアの政府系ファンド、PIFが支援する「LIVゴルフ」が2022年にスタートして以来、米PGAツアーとの対立が続いていましたが、トランプ氏の再選が合意の進展に繋がるとの期待もあります。

 トランプ氏とゴルフ界の関係 ゴルフ好きとして知られるトランプ氏はサウジアラビアと非常に近い関係にあり、彼の所有するコースでLIVゴルフの大会も開催されています。トランプ氏自身も「私が仲介すれば15分で解決する」と発言しています。

ロリー・マキロイの期待と批判 欧州ツアーに参戦していたロリー・マキロイは「トランプ大統領が再び誕生することで大きく進展する」と期待を寄せていますが、その意見には賛否両論があります。米司法省のPGAツアーに対する「独占禁止法違反」への懸念もあり、合意には前向きではないとのことです。

 イーロン・マスク氏への期待 マキロイはテスラの創業者、イーロン・マスク氏がトランプ陣営に入ることを称賛し、「彼がゴルフ界に協力すれば何かが起きるかもしれない」と期待しています。しかし、これらの発言には米メディアから「政治的な不安がある中で、ゴルフ界のトップ選手の利権だけを考えた軽はずみな発言」と批判が起きています。

 今後の展望 米国では2026年にサッカーのW杯、2028年にロサンゼルス五輪の開催が控えており、トランプ氏が大統領になることはゴルフだけでなくスポーツ界全体に大きな影響をもたらすことになりそうです。