川越グリーンクロス閉場へ:河川敷ゴルフ場の歴史的終焉と課題

 多くのゴルファーや著名人に愛されてきた埼玉県の川越グリーンクロスが、2025年12月31日をもって閉場することが発表されました。このゴルフ場は58年間の歴史を刻んできましたが、国土交通省による「河川敷占用解除」により、その運営を終了せざるを得ない状況となりました。

 河川敷ゴルフ場が消えていく現状 川越グリーンクロスを含む荒川流域の河川敷ゴルフ場は、洪水防止を目的とした「調整池」整備のために土地が返還され、閉場や縮小を迫られています。このエリアでは、他にも大宮国際カントリークラブやノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場などが影響を受け、ホール数の大幅削減を余儀なくされています。

 ゴルフライフと河川敷コースの役割 河川敷ゴルフ場は、そのフラットで親しみやすい特性から初心者や高齢者にとって理想的な環境でした。リーズナブルな価格とアクセスの良さも魅力で、多くのゴルファーのゴルフ人生の「始まり」と「終わり」を支えてきました。現在、その存在は気軽にプレーできる場の減少というゴルフ界全体の課題を浮き彫りにしています。

 治水事業との関わり 荒川第二・第三調整池の建設による占用解除は、異常気象や洪水への備えとして重要な取り組みですが、その一方でゴルフ場の閉場や縮小という現実が地域のゴルファーに大きな影響を与えています。

 今後への期待 ゴルフ場はたとえ規模が小さくなっても、存続への努力が求められます。数ホールになってもその役割を果たし続けることで、多くのゴルファーの日常の一部として存在し続けることが期待されています。




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(出典:ゴルフのニュース)